上場型、経営者美容室の出現とヘアデザイナーに求められるもの。

上場型、経営者美容室の出現とヘアデザイナーに求められるもの。

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上場型、経営者美容室の出現。
1997年に(株)田谷
2004年には(株)アルテサロンホールディングスが上場し
アースホールディングスが急拡大
美容室の経営者が事業を拡大し、集団活動を活発化します。
ビジネス、マーケティング、教育など、美容室経営のノウハウに経営学が持ち込まれたのがこの時期です。
美容室をブランドとして展開するというものです。
さらに、インターネットの普及とSNSの発達が稼得競争を促進しました。
こうした売り上げ至上主義的な傾向は、経営はテクニック重視となり、本来美容室の本質であるはずのヘアデザインや技術力が低下し、美容室・美容師の価値が希薄化していきます。
美容業界は目先の集客テクニックにばかり目を奪われるのではなく、本来の美容業の本分である”目の前の一人のお客様をヘアデザインを通してを幸せにする”という原点に返らなければなりません。
また髪の長さとヘアデザインのバリエーションも反比例します。
長ければ長いほどデザインは絞られていきます。
SNSやウェブ広告の普及に対する集客技術にばかり力を注ぎ、美容師のデザイナーとしての感性と技術をおろそかにしてしまいました。
もう一度、技術に対する探究心と今の時代を逃さない感性の大切さを見直す時だと思います。

ヘアデザイナーに求めらえるもの

ヘアデザインが人物の印象にどんな影響を及ぼすか?
ヘアスタイルのデザインを構成する要素は多くあります。
シルエットやライン、髪の毛の質感(ストレート、ウェーブ)、カラー(明度、色味)ですが、ここではヘアスタイルのかたちが人間に及ぼす印象を考えていきます。
計算されたシルエットやライン設定は、その人のイメージを高めたり、個性を強調したりできます。
かたよった流行や無知からくるヘアデザインは、間違えるとイメージと逆に出てしまったり、その人の欠点を目立たせてしまったりします。
ひとりひとりに似合う髪型を作れる美容師というのは、ヘアデザインが印象に及ぼす影響というものを感覚的にわかっています。
量産されるヘアスタイルの切り方という視点ではなく、前髪やネープ、ウエイト位置、ラインの角度などのデザイン効果を理解し、 実際に自分でヘアを作るときに、お客様の個性を引き出せるデザインを考えることが大切です。
かたちの持つ性格、ライン設定の意味、 長さや量感を比率でとらえることはファッションやメイクアップなど、あらゆるデザインに必要不可欠です。
これらは時代や流行によって変化するものではない為、日常のサロンワークに役にたちます。

これからの美容師
多くのお客様から支持されるヘアデザイナーには、”限られた制限の中で、求められる最大の結果を表現できる過程の多くのスキル”を持ち合わせています。
一般的にカットが上手いという”技術”に特化し、少し前の時代、職人的な流行に左右されない伝統的なヘアスタイルをかもくに表現する時代がありました。

今の時代をとらえた、プレゼンテーション能力やあらゆる年代や職業の人と意見の交換ができるコミュニケーション能力も必要です。

また、デザインには主観的な要素と客観的な要素があり、主観的な要素の一つが美的センスですが、客観的要素の方がサロンワークでは必要とされるケースが多いです。
機能性(職業的なものや動きや軽さ)や、施術に対する値段交渉、全体のヘアイメージといった要素を考えて、お客様に要望に合うバランスで作り上げていく工程が現代のヘアデザインとなるのです。
美容師とファッションデザイナーの類似性
素材選びから衣服をつくり、販売するまでを行います。
デザイン画を描き、パターンを製作し、企画の提案まで行う要素があります。
服づくりは、どんな服が流行するかのマーケティングをすることから始まり、マーケティングした情報をもとに、色や素材を考慮したデザイン画を作成し、その後パターンの作成、裁断、縫製と進み、ひとつの服を作り出していきます。
美容師も同じような工程を多く含んでいると思います。